面接(8)/虹村 凌
 
女が変わろうとな」
「…」
「それを隠し通す気でいる訳、無いよな?」
「…」
「匂いも、温度も、肌触りも、感触も、全部違うんだぜ?」
「…」
「お前はそれを隠し通す気でいる訳じゃないよな?」
「…」
「折角、受け入れてくれるような奇特な女が出てきたんだ。早めに言えよ」
「…」
「あんな女、そうそう居ないぜ?」
「それは…わかってる…」
「まぁ、お前はあの女じゃなくてもいいんだろうけどな」
「あ?」
「お前を許してくれる女なら、受け入れてくれる女なら、誰だっていいんだろう?」
「それは…」
「普段は色々と言う癖に、いざ淋しいとなったら、
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