俳句の非ジョーシキ/佐々宝砂
 
り廊下の左右より春の闇」。「渡り廊下の」という部分が、「わたりろう・かの」という具合に上五と中七にまたがっています。句またがりが成立するためにはいくつかの必要条件があります。日本語は「さく・ら」「げん・だい・し」という風に、2音ごとに切ることができます。しかし、「げ・んだ・いし」とか「さ・くら」という風に切ることはできません。音の切れ目と句の切れ目があってる場合にだけ、句またがりができるのです。

4.切れ字
俳句には切れが必要。一般的には「切れ字」が必要ということになっています。代表的な切れ字は「かな」「や」などですが、普通名詞や動詞の終止形を切れ字にすることもできるので、あまりこだわらな
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  グループ"俳句の非ジョーシキ(トンデモ俳句入門)"
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