冷たい風/長谷川智子
 

いつも、つねに
私の体を流れる
“冷たい風”

どこから
吹いているかは、分かる

北 でもなく
ましてや 南でも ない

私の心の暗闇から、だった


二度と還りたくない
いや、還らない あの場所

あそこからしか 吹かない


あまりの寒さに
小さな身をかがめ、動けなくなる

背筋を寒くする一瞬が
私を凍らせはするけれど

いまの私なら 立っていられる


幸運なことに
私には 支えてもらえる仲間が現れた

彼らには
言葉にしきれないほど 感謝している

今 言えるのは
“ありがとう”


あの場所は
私から 遠のきつつある










   グループ"「mind & body」series."
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