沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えている(6・完結)/ホロウ・シカエルボク
く奴にこうさせてやればよかったのだ、もっと早くやつの存在意義というものを派手に笑い飛ばしてやるべきだったのだ―それが仮にどんなリアルも感じられないような白けた笑いであったとしても、やつはきっとそこに潜んでいる何らかの感情を捉えて俺の首に手を掛けただろう―言葉で無いものとコネクトしようとするときに何故俺は言葉など使おうと考えたのだろう?―腐臭に俺の息の根を止めることなど出来るはずが無い。俺には何故かそのことが判っていた。確信していた。そうとしか答えようが無い、それ以上のことは何とも説明出来ない…そのときすでに自分が白目をむいているのが判っていても、俺はそのことを疑いはしなかった、こいつに俺を殺すこと
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