今日も 川は流れる 川辺の石を枕にして眠った一夜から 目醒めると 世界は相変らず狂乱の巷 である そして川が 世界の動向に無関心なのも 変らない 目醒めはいつも不快である 朝が来る度 祈る人は 暗黒を欲した 今日も 祈る人は歩く 世界の変らぬ狂乱を背に 昨日と変らぬ足どりで歩いてゆくと 橋がある 太陽はもう中天 人類は橋を渡る [次のページ] 前 次 グループ"歌う川" 編 削 Point(6)