道程/
わら
情けねぇなぁ
しょっぱいなあ
だれもいない、夜道の 暗がり、
電柱に、うずくまって、ゲロ吐いて、
なんか、 なみだがにじんでくる。
だけどなあ。
そのとき、ふと、見上げた夜空の月は、
こうこうと、
ああ、たまらなくキレイだったんだ。
こんなことがなきゃ、
そんなキレイなもんは、
気づけなかったなぁ。
ああ、 よかった。 よかった。
おまえに会わなきゃ、
こんなふうに、
今日の 月のキレイさにも
気づけなかったんだ。
きっと、そうだ。
[
次のページ
]
戻る
編
削
Point
(5)