贖罪の羽/ルーファウス=フレデリカ
peine
「迎えに来て…私の天使よ…私の女神よ…
愛することなど知らなければ
死することなど知らなければ
私は幸せだったのに
………
幸せなど私に必要なのでしょうか
不幸など私に必要なのでしょうか
教えてください…」
―それから少女は笑う事も無く
―されど泣くことも無く
―願い続けた
―いつか迎えに来ることを願い
―いつか還れる事を願い
[幾度も昇る太陽と幾度も昇る月]
[それらは何を見て何を悟ったのだろうか]
[像の下で祈り続ける少女の体躯]
[倒れ朽ち果てるその時に]
[抱える手はあるのだろうか]
「私はこのまま
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