スーパーノヴァ/水町綜助
だからなんだ
なんでもない
そんな理由のない意味もないことを
その風景と静物を
ぐしゃぐしゃと丸めて耳の穴から頭の中に放り込む
入りきらなければ食べて
脳漿に浸してスープにしてかなり甘いそのスープで僕はグラリと傾き
そして詠唱をはじめる
ライムグリーンの太陽頬っぺたに乗っかりその頬っぺたは僕のだったか君のものだったかまたは君のものになった僕のものだったか僕はぐるぐると回るその太陽を背にしてそうして回っているうちに老人の声が聞こえてくる「ソーマを使ったことは余りありませか?」とその声は滝となって渋谷の路地裏の緩やかな坂道を登る君に降り注ぐ僕が代
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