散文詩「パラダイス イン ミヤコ」/アハウ
空のご機嫌を見る。入道雲の近
さ遠さ。高雲が出ているとか無いとか一通り空を見る。しかし、雲
が太陽にかかったひには大変だ。アナウンサーの実況中継とばかり
に「雲間から光が漏れ一直線に海へその陰影を投げかけております
。それはまるで天の御使い達が悪を倒すために気勢を上げ、太陽に
おられる尊い方を賛美のため光となり乱舞しているようであります。」
などと普段真面目に考えていることを少し茶化して言う。この木の
上で休む彼女の身体に宿っている豹の霊を慰め笑わせたりする。彼
女が笑うと僕は無上の喜びを感じる。僕は恋している。彼女の微笑
みを見るたびに思うのだ。確かに恋している。
確か
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