散文詩「パラダイス イン ミヤコ」/アハウ
い場所へ登り始める。まるであのサバンナにいる豹のよう
に居場所を決めると、顎を幹にもたれ、虚空を見つめる。神秘をた
たえた賢者の風貌の豹のように。あの定位置へとついた。居心地よ
さそうに木の上から微笑み、手招きしている。
もう君は
遠く 遠くを
見詰めている
二人の 遠い 遠い
思い出とともに
見詰めている
風に 髪がなびき
鳥が このように
歌い始める
まるで
君の思いを知って
それを賛美するかのように
ああ君の短い
髪を
風が触れてゆく
幹の上で休む
二つの個体
涼しげな時が
過ぎてゆく
やわ
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