実験:BloodStyleReading .1/六崎杏介
 
が付着する。
4.四条駅北西出口近辺でほぼ出血は止まる。出血が治まるにつれ次第に足取りはフラついてゆく。


・考察

付けた傷の深さより、出血の治まりが思っていたより早く、まともに行動の記録を取れたのは電車を降りる迄、約15分程度だろうか。
それ迄はかなり正確に私の足取りが地面に記録されたと思う。
血液の凝固を止める薬品があれば、さらに広範囲・長時間の記録が望めるだろう。
又、詩集に付着した血痕の数々は、かなりの情報量を持って、私がその書物を如何に読んだかを物語っていて興味深い。
眉間からも出血させれば、さらに精緻な記録が望めそうだ。
また、失血による意識の鈍化により、詩集
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