*琥珀と私・その2<試論無修正版>/知風
んもない
そこには膨らみきる
淀んで泡吹く脂肪のかたまり
あたちはなにもわるいことちてないから
あたちはなにもわるくないでしょう?
身代わりマントを身に纏い
木陰から石を投げるのが良心だと言う
すべては臆病なお前の
その固必の心ゆえなのだ
死など生のお飾りに過ぎず
すべての生は死の燠火なのに
喰い喰われる大自然の混沌を
獣性の世界と決め付け
かと思えばユートピアには
下水処理人もいないような顔をする
食肉工場を地下に追いやり
草木に痛みを知らぬ下等と引導を渡す
僧が女を肉欲の悪魔と断罪したように
恐れの内に死という伴侶に娼婦の
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