少しの距離/yozo
 
透けた
ボクは背中をただ見送った
ヘタクソな文字を見られなくてよかった





ところで
季節だ
季節に例えられるとしたらってヤツ
ボクは春を選ぼうと決めている
ありきたりなチョイスだが懸命で正しい選択だろう
うららかな春の優しさに迎えられ
ボクは人生をスタートしたいと思うし
きっと後々振り返った時
このひらめきに感謝をするのではないだろうか
それ程に春は始まりという全てを
慈愛の掌で受け止めてくれる
フラフラと歩きだした足跡は
光と花びらに祝福される
多少曲がりくねってはいても
あぁボクは歩いているんだ
そう実感できるんジャないか

暖かい日射
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