生活/葉leaf
 
させて、私だけの(いき)に襲われる。街灯は永遠に売られているのだが、私は霧ばかりを買い込んでしまい、それを骨の白さであがなっている。老人は少しずつ大きくなり、私のみぎわで電滅する。私は首を回転させることで彼をたやすく産みまた殺すことができる。私は街の錨のようなものから散り落ちたひとつの発電体にすぎず、表面を覆ううすい闇を人々と分かち合っている。金属棒に圧力を加えると、密度の違った(いき)が私を刺し、夜の鞍点へと散らばる。地面を踏むと、影は枝分かれして無数の回答を持ち帰ってくる。

視線とことばとしぐさの応酬のなかにひとつの構造が走る。構造とは方形の涙であり、むしろほの白く私の肉を溶かしてゆく。
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