マイノリティー/
 
ら笑いました
妹は、そんな兄には内緒で
こっそり何度も、何度も御見舞いに通うのでした



顔も見たくない!と叫ぶ、彼の母親
それを制止して、元いじめっこは、言いました
元はといえば・・・。


そんなの、あんまりだよ あんまりだよ、と
ゴメンね、を連呼しながら
妹は、いつまでも泣き続けるのでした
兄の影で、泣き続けるのでした



 *



それから時は経ち、妹は彼のお嫁さんになりました
ふざけるな!と叫ぶ兄から、逃げるようにして
そうして今も、この世界のどこかで ひっそりと
介護を続けながら、愛を育んでいるのです



兄からの追っ手
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