親/さくらほ
はり母であった
未熟な母になったわたしを
受け止め
応援し助けてくれたのは
父と母だった
母は
「あの頃は仕事が忙しくて何もしてやれなかった
今やっとあなたを助けてあげられる」
と言い私を助けてくれる
母の優しさは
頑なな私を溶かしてゆく
お互いが
あの頃が
嘘のように
静かに穏やかに
空気が流れる
父は相変わらず頑固だけど
何かにつけ
助けてくれる
父は大人になったわたしをも
病院へ連れて行くため
車の助手席にわたしを乗せる
「2年ぐらい前にセントレアが出来たでな
飛行機がうちの上でぐるっと方向を変えていくんだ。
[次のページ]
戻る 編 削 Point(11)