親/さくらほ
 
はり母であった

未熟な母になったわたしを
受け止め
応援し助けてくれたのは
父と母だった

母は
「あの頃は仕事が忙しくて何もしてやれなかった
 今やっとあなたを助けてあげられる」
と言い私を助けてくれる

母の優しさは
頑なな私を溶かしてゆく
お互いが
あの頃が
嘘のように
静かに穏やかに
空気が流れる


父は相変わらず頑固だけど
何かにつけ
助けてくれる

父は大人になったわたしをも
病院へ連れて行くため
車の助手席にわたしを乗せる

「2年ぐらい前にセントレアが出来たでな
 飛行機がうちの上でぐるっと方向を変えていくんだ。
 
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