第一次発掘報告の未発表草稿/たりぽん(大理 奔)
カ所に掘られ、乾期の調査は2ヶ月間に渡った。
発掘の結果遺跡の概要が明らかになる。それはかつてこの地域を支配した未知の国家があり、なんらかの理由でごく短期間にこの都市は放棄されたのであろういうこと。道路と思われる遺構からいろいろな年齢の男女の骨が発見された。埋葬されたあとも、戦闘による傷なども発見されなかった。(それを根拠に、なんらかの熱帯性伝染病の流行がこの都市の放棄の原因ではないかと研究者の一人は仮説を立てている。)
さて、問題の石碑は比較的大きな建造物の遺構と思われる場所に掘られたトレンチから発見された。黒色の変成岩にぎっしりと300文字あまりの文字が線刻されている。文字は未発
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