グレート・ノベンバー/長谷伸太
 

ああ、じゃあ真ん中は、なんなんだろう・・・?」
太郎君はいつも、一生懸命説明しますが、ノベンバーもいつもこの調子で、いつも話がかみあいません。太郎君は、ノベンバーは馬鹿なのでしかたがないと思っています。
 「だからさ、全然ちがうんだよ。昼と夜も、雨と晴れも、違うだろ。お前、理科0点だ
よ。」
 「ああ、同じなのに、違う・・・何もないところに、線をひいていくんだなあ・・・」
太郎君はもう、話にならないとおもって、急にやる気がなくなりました。
 「もう、帰ろう。本当に夜になっちゃうよ」
しかし、ノベンバーの様子がいつもと違いました。口元は、やはりいつものように笑っています。
 「
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