「優しさ」についての論考/広川 孝治
 
ルはそう主張したらしい。
そして、歴史には法則があって。最終的に正しいか間違っているかは、歴史上の法則によって判定される。
人は自分が望む望まないにかかわらず、その歴史的状況の特定の場所に位置しており。限られた情報の中で決定を下してゆかねばならない。その決定によって「自己」というものが形作られてゆく、あるいは定められてゆく。
行動を起こさないなら、それは、歴史に参加していないことになり、それはその人を否定することになってゆく。
よく判らないが、そういった考え方が実存主義というものらしい。
つまり、行動がどうしても必要である、という考え方であり、行動の正誤は歴史上の法則によって定められる。
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