私/db
 
月か側にはいましたが、結局一人暮らしの地へと戻ってきました。そしてまだ就職もしていません。未だにスネカジリです。自分に出来ることは何かと考えました。一人でも生きていけることを父に見せることではないか、という結論に達しました。就職してスネカジリから脱することが一人前に証明ではないかと。父はただ、お前の好きにしなさい、それだけ言ってくれました。それなのに。

 私は失望しました。他でもない自分に。私は家族が大切です。好きです。嘘ではありません。にも関わらず、私は家族に対して恩を仇にして返すことしか出来ていません。私は自分の将来に疑問を持ったことは殆どありませんでした。きっと穏やかなな波の上をたゆた
[次のページ]
戻る   Point(0)