観覧車が燃えてるように見えたのは夕陽のせいだった。/カンチェルスキス
構図なんてどうでもよかった。あれはタチの悪いデマみたいなもんだ。ソーセージは魚肉でなきゃならない、みたいな。よっしゃ、気分も晴れたし、どぎつい激辛カレーでも食べたろか、とおれは思い、カレーショップに行って普通の辛さのチキンカレーを食べると出ていき、部屋に戻ってクソをした。クソをしたらケツを拭かなきゃならない。拭いてる途中でトイレットペーパーがなくなったのは話の都合だ。おれはトイレットペーパーを取り替えてくれる人を常勤として雇っていた。プライバシーに関わることなので、名前は伏して、その人の左手の握力だけ記そう。性別は隠す。八十キロ。その人にいつも頼んであるんだが、今日はサボりの日らしかった。寒い日は
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