『ビショビショビショービジョビジョン』/大覚アキラ
を小突きながら、ジャーヤンが鼻息荒く言う。
「おい……ティッシュ持って来いや……」
結局、双眼鏡を貸してもらえないまま家路に着いたのぴ太。例によって例のごとく、ドうえもんに泣きついてみた。
「ねぇねぇドうえも〜ん、双眼鏡とか、そういう感じの道具、持ってないかな?」
「ん? 双眼鏡? あるけど、なにに使うの?」
「実は……」
のぴ太は、スヌ夫の家での出来事を語った。
「なぁんだ、そんなことならちょうどいい道具があるよ」
「えっ!? マジ?!」のぴ太の顔がパッと輝く。
「要するに、ビショビショで微笑している美女が見たいんだろ?」
「うん……まぁ、簡単に言うと、そうだね」
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