『ビショビショビショービジョビジョン』/大覚アキラ
「わかった、まかしとけ。えーっと……あ、これこれ、『ビショビショビショービジョビジョン』〜!!」
ドうえもんのポケットから取り出されたそれは、コンニャクでできた水中メガネのようなものだった。
「これをかけてごらん」
ドうえもんに手渡された装置を掛けるのぴ太。
「……な、なんかベタベタしてて生臭いよ」
「気にしない、気にしない。で、ここのスイッチを入れて、ダイヤルを……そうだな、半径100キロでいいか」
と、突然のぴ太が奇声を発した。
「うぉっ!? おおおおっ!!」
「ふふふ……どうだい、スゴイだろう?」
「うんっ! スゴイスゴイ!」
「ここから半径100キロ以内にいる、ビショビショで微笑している美女を自動的にサーチして映し出す機械なんだ」
「スゴイスゴイ!!」鼻息荒いのぴ太。
「スゴイだろう!」
「……ドうえもん、ティッシュ持って来てくんないかな」
戻る 編 削 Point(6)