小説「みどり」(あをの過程さん)についての長い感想/ふるる
ます。
ああ、ハッピーエンドらしい。よかった。
みどりさんも、「わたしもいつの間にかね、自分の場所を見つけたのさぁ。」と言っています。
だけどこれを受けて、「この小説は若者の自分探しの物語だ」などということを言いたくない。
自分探しも、記憶のあいまいさも、家に染み込んだ音楽も、記憶も、時間も、何もなかった海辺も、
離れていても感じられる命のことも、あることが、あることと繋がっているということ、
人間と、時間と、空間と、そのもたちの関係、ただそれがある、ことを言っている。
それらのことについて、私はこうだからこうだとは言えない。
だから、この小説についても、ストーリーがどうだからこう
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