目覚め/篠有里
 


(断片)

(かなしいおもいで)

(観葉植物)

(予想)

(預かった言葉)



やはりそう来るべきかと半ばあきらめ、

ひどく虚しく背中を曲げて立ち上がる今日の開始、

別の部分でも立ち上がる何か。

起動し始めるシステムに追いつこうと懸命に努力するため

胸に赤いリボンを結んでみる、私たち。

おはようございます。おはよう。

今日という日が懐かしく思われるためまた繰り返された。

同じプロセスをたどって同じ場所にたどり着き

結局別の場所にしまい込まれる。

腹の中にたまった黒い水は、

決壊する直前まで驚異的に水
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