目覚め/篠有里
 
すとも。馬の蹄はそこを駆けていき、

水の馬は何度死んでも生き返る。

繰り返しのすぐそこに、私はそれら、以下の事実を

知っているとも言える。



(耳は何の役にも立たない)

(長年に渡る軌跡)

(泉を探せ)

(ありがとう)

(かつて…)

(確認する)

(要素)

(なにかありませんか)



それは私がふたつの夜明けを迎えるにあたって、

すぐに見えなくなるはずの、

開かれた反対の眠りを束にするため、

本当にくつろいで感じる事ができる最後の可能性であり出口だ。

むしろそれは私にとっての目覚め、


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