目覚め/篠有里
すとも。馬の蹄はそこを駆けていき、
水の馬は何度死んでも生き返る。
繰り返しのすぐそこに、私はそれら、以下の事実を
知っているとも言える。
(耳は何の役にも立たない)
(長年に渡る軌跡)
(泉を探せ)
(ありがとう)
(かつて…)
(確認する)
(要素)
(なにかありませんか)
それは私がふたつの夜明けを迎えるにあたって、
すぐに見えなくなるはずの、
開かれた反対の眠りを束にするため、
本当にくつろいで感じる事ができる最後の可能性であり出口だ。
むしろそれは私にとっての目覚め、
新
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)