底流の鏡/カンチェルスキス
 
した。
 会社が潰れるかもしれないという話になった。
 おれは立ち上がり
 レジに向かった。
 主人の頭から整髪料の匂いが濃くにおった。
 釣りを受け取ると外に出た。
 しばらく歩いてみた。
 本屋がつぶれて
 まわりを黄色と黒のロープで囲まれてた。
 女子高生が二人並んでローソンの車止めに腰かけて
 カレーまんを食べてた。
 ガソリンスタンドから
 給油を終えたダンプが
 合流した。
 ペットの美容室の電飾表示が点滅してた。 
『プードル』という文字が点滅してた。
 おれは明かりが尽きるところまで
 歩道を進んでいた。
 引き返した。
 駅に戻った。
 ド
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