ドイツ語の先生との対談/和泉 誠
 
りますよ。なのに難しい言い回しをしないと
 現代詩フォーラムでは評価されないんです。おかしいですよ。
 だいたいどんなに凝った言葉を使っても、現代の若者に見せたら
 『なんだこんなの、読む気もしねぇ』って言われちゃいますよ。
 難しい詩語が分かる自分たちだけ詩というものを分かればいいって
 そんな閉鎖的な態度だと時代から取り残されてしまうと思うんですよ。
 誰にも読んでもらえないなんて、そんなの書く意味ないじゃないですか」

「いいかお前?詩を何のために書くと思う?」

「僕が詩と認めるのは…」

「あのな…」

「それを読んで…」

「いいから聞け」

「はい
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