ドイツ語の先生との対談/和泉 誠
 
はい」

「詩は自意識的なものだ。そこに価値なんか求めるな。
 あえていうならその詩自体が価値なんだ」

「僕が詩と認めるのは、それを読んで笑ってしまったり、
 泣いてしまったり、溜息をついてしまったり、
 とにかく何かしてしまうものだと思うんですよ。
 それなのに難しい言葉を使う必要なんかないと思うんです」

「まあその考えは間違っていないな。
 とりあえず今日はこんなもんだ。じゃあな。テストがんばれよ」

「うー。はい」
 

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