手向け(骨)(糸)(雪)(暁)/蒸発王
則破り常習犯の男2人に
『何をしている!』と
一人で立ち向かっていく
背の高い彼女は
小さなアタシの憧れだった
下を向いて
カップを冷ましている
猫舌の彼女の
艶やかな黒髪の中には
昔からの
銀糸の
若白髪が数本混じっている
キラキラしてる其れが
アタシには
綺麗に見えた
何時からだろう
彼女の発する光が
とげとげしい銀糸から
柔らかな金糸へと変わって行ったのは
その
強張った
ほっぺが
柔らかくなっていったのは
彼女の光を
ほっぺを
柔らかく変質させた馬鹿男に
チリチリとした嫉妬をしたのは
キャ
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