とんかつ屋さんに太った女の子/ZUZU
 
たけど、
ぼくはそういうふうないやなことを考えて、
もしかしたら、
そしらぬ顔のほかの客だって、そう考えたかもしれない、
と思う。

だけど、
連れの男の人は、きっと、
ぼくと同じように、ここのとんかつが好きで、
その女の子といっしょに、
食べたいと思ったのだろう。
そして、堂々と、つれてきて、
いっしょに並んだのだ。
女の子は、もしかしたら、こころのなかで、
苦しみがあったかもしれない。
色の白い、うつくしい子だった。
ほほが恥らうように染まっていた。
だけど、男の人の、
明るい背筋ののびた態度で、
女の子も、自然なかんじに、すぐなった。

ぼくは、

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