ねじれていたい/石川和広
 
どけなく
垂らしたまま
水平飛行に
入る

地上が見える頃には
哲学者がむかえ
うたがいながら
もうすぐ着陸します

そう
語ってはならない
のだろうか?
難しいことを
語っては
ならない
のだろうか?

わたしが生きているのは
醒めた
古ぼけた大地で
金が死に
かわいそうな
お母さんたちがまっている
女の子が絵をかいている
逮捕された外国の人は
偽名を使っていたが
逃げるだけの
何から?
少し涙する
人の
なんでそうなるのだろう
そして
子は
どこへ行ってしまった
安置の
さむい言葉の
もしかすると
弱い者は
さらに
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