半生記/炭本 樹宏
倒していた
日本にいるお坊さんとはイメージはだいぶ違う
そのお寺には様様な宗教の人も訪ねてきた
それも淳さんの人柄ゆえだった
そのうち、ネイティブアメリカンのセイクレッドランという大会に出てみないかと
誘われた
その頃には生まれ変わったように積極的になっていたので、未知の世界に飛び込もう
と出場することにためらわなかった
ケンタッキー州まで高速バスで13時間かけて一人で旅立った
迎えてくれたのは大柄の人の良さそうなアメリカ人だった
お寺では煙草は小さくなって吸っていたがここではみんなすっている
それにみんな映画に出て来るようにクールで自由な人達ばかりだっ
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