半生記/炭本 樹宏
だった
僕は水を得た魚のように天真爛漫にふるまった
仲間になってくれたアメリカ人もそれを快くうけとめてくれた
セイクレッドランというのはスタッフという杖のようなものをみんなで
リレーして目的地まで走ると言うものだった
大会に向けてニューヨークで走り込んでいた僕はひざを痛めてしまっていた
それでも参加することに意義があるといってくれて、僕は車で移動した
その中で足を引きずってまで参加している人もいた
僕はそれを見て歩いてでも参加したいと言った
5マイルほど歩いて、杖を渡した
そうして3日ほどするとひざの痛みが消えてきた
そうして4日目には走れるようになった
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