ポエム・ミーツ・ミー/あおば
 

優等生のK君も
黙ったまんまで時間が過ぎて
みんなの背中が堅くなり
塑像のようなクラスの中で
一人の少女が指名され
黙って立って
落ち着いた声でノートを読んだ


  お母さんは、
  買い物に行ったので
  ひとりぼっちで残された
  退屈な雨の日曜日
  朝からビシャビシャ
  雨が降っていて
  お友達も来ないし
  つまらない
  情けなく憂鬱な日曜日


そんなふうな
湿っぽく退屈な
叙述が続いたように記憶する
なんだかみんな
雨の中で残された
侘びしいお留守番の
少女の気分になったとき
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