ポエム・ミーツ・ミー/あおば
も
優等生のK君も
黙ったまんまで時間が過ぎて
みんなの背中が堅くなり
塑像のようなクラスの中で
一人の少女が指名され
黙って立って
落ち着いた声でノートを読んだ
お母さんは、
買い物に行ったので
ひとりぼっちで残された
退屈な雨の日曜日
朝からビシャビシャ
雨が降っていて
お友達も来ないし
つまらない
情けなく憂鬱な日曜日
そんなふうな
湿っぽく退屈な
叙述が続いたように記憶する
なんだかみんな
雨の中で残された
侘びしいお留守番の
少女の気分になったとき
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)