Y/M/Monk
本当にしたい事は何かについて一つ一つ消
去法を用いながら考え、カレンダーを横目にベッドで寝転がってい
る。どちらにせよ期間が限られていることについてお互いの認識は
一致していた。だからこそ僕たちは日々の予定を必死に消化し、十
分に堪能し、夜には感想を聞かせ合い、翌日にはもうその日の予定
のことで頭がいっぱいになったのだ。
***
今すぐに返してほしい、と君は要求する。しかし僕には返すことは
できない。すでにそれは使い込まれ消費されてしまった。もうこの
世の中には存在しないのだ。君は繰り返し返却を要求し、僕は繰り
返し返却不能であることを根強く説明する。
もう
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