ただの独白。誰にも読まれなくて構わない。/あさみ
 
たがクラスは別々になり、もう廊下ですれ違っても目線も合わせないほど遠い存在になっていた。
 しかしある日、廊下で多くの友人と幸せそうに笑っている彼女を見かけて、私はあの日のことを思い出した。その時すでにその過去から3年もの月日が流れていて、小学生だった私に比べれば、道徳心や社会性というものが大きく私の中で形作られていた。
 そんな私は、あの日Sに言い放った酷い言葉を思い出し、ようやく自分の愚行に気づいた。私を縛っていた愚かな感情に気づいたのもその時だった。Sと楽しく過ごした日々を思い出し、ようやく彼女の素晴らしさを躊躇うことなく認めることができたのだ。
 彼女が今でもそのことを覚えているかど
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