ただの独白。誰にも読まれなくて構わない。/あさみ
いに浸りながら、彼女を置いてその場を後にした。
あの時Sは確かに悲しんでくれたのだろう。優しい彼女は、私が去った後に涙を流したかもしれない。それは非常にもったいないことだと思う。彼女の涙は私の愚かな行動のために流されるべきものではないのだ。もっと、平和的で感動的で美しい世界でのみ流されるはずのものだ。私の愚行のために彼女が涙を流し、心を傷つけたと思うと、我が身を引き千切ってしまいたいほどの後悔と自責の念にとらわれる。
そのあと彼女とは話さなくなり(Sは後日からも相変わらず人懐こい笑顔で話しかけてくれたが、私がそれを無下にしていた。)そのまま中学へと進学した。同じ校区なので学校は同じだったが
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