河童の屁?3 (宵待ちの月)/がんさん
 
もしれない。

耐え難い退屈さが、じわじわと押し寄せてくるとね、

僕は、一日という時間をどう食べ尽くしていいのか、

ほんと、途方にくれてしまった。

大川に、魚釣りに行ったり、

近くの森にセミ捕りに行ったりしたけれど、

ほらなんせ友達てぇものが、一人もいないんだもの、

すぐに飽きてしまった。

兄弟はさ、もっとも悪しき遊び相手だったしね。



あれは、夏も半ばを過ぎた頃だったろう。

僕は、そんな無聊を慰める独り遊びを見つけたんだ。

それは、他愛もないことだけどさ、

立秋を過ぎた頃から近在でぼちぼち始まる夏祭りを、

ウオ
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