河童の屁?3 (宵待ちの月)/がんさん
 
だ行ったら、屋根まで出来てた。

山の途中にあるからさ、景色は抜群なんだ。

遠くに、川も見えるし、田んぼもある。

その先にさ、でっかいアパートが、たくさん建ってるんだ。

そこは、東洋一だって、父さんが言ってた。」

僕は、ちょっと得意げ。

「いいな。 そんなとこに、住みたかったな。」

少女の方は、ちょっぴり哀しい目をした。

「いつまで、ここにいるの?」

「この夏が終わるまで。 二学期からは、向こうだって。

それまで、夏休みの宿題はないし、

大川で、釣りばかりしてるよ。」

「最高の夏休みだね。

家の兄さんたちも、よく大川に魚捕
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