我が亡き友(改訂版)/ポロリ
まるで、この世界の盟主の友という私が授けた賜物を、何処の馬の骨とも知れぬ輩のそれと同等にみなすようであったのです。わざわざ、誰がこうした事を咎め立てようと思うでしょう。たとえ弁舌の才があったとして、私にはないものですが、自分の意向を詳らかに「このようだから、またあのようだから、あなたは私の富を潰すのですよ。さあ、そこが駄目なのです。はめを外しすぎですよ。」と、口に出すでしょう。それに、もし言ってしまえば、彼が素直に言い付けに従って明らさまな口答えを、さらには弁解もしなかったところで、つまらない咎め立てをしたことになるでしょう。
だから、私はそんなことは死んでもしないのです。確かに私が彼とすれ違う
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