我が亡き友(改訂版)/ポロリ
 
は誰でも、私に振り向いて、できるものなら率直に、私に尋ねてみたいという顔をするのです。どうしてこのような眼差しがと。だから、皆さんと同じように、あなたはこうして頭を向けているんですね。
では、聞いてください。彼の頬に喜びの紅がさしたのは、親友である私を前にしてだけではなかったのです。恐らく。チャック・バリスも言ったでしょう。

「その腕になさっている時計素晴らしい装飾でございますねぇ。TVをもっても無理というもの太守様のあの金色の液体(注:石油)が生み育てるのでございましょう。」

そうした言葉はたんなる儀礼、といっても、効果は絶大でした。みるみるうちに彼の頬には喜悦の紅が浮かんだことで
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