平坦な戦場で僕らが生き延びること/高田夙児氏の詩について/渡邉建志
 
.com/forum/i_doc.php?did=15167



   ある日友人が呟いた

  「鷺て、ポキておれそうね」


この冒頭だけで倒れそうになる。どうしようどうしようとおもう。理由を説明できない。それだけで、川が見え、どこにもいけない二人の姿が見え、
閉塞感の湿った視線
とでも言いますか。「ある日友人が呟いた」という一文が来るとき、ここには「僕」と友人しかいない。それで、大切なことを言うかと言うと、鷺のことなんて話してる。「ポキておれそうね」なんて言ってる。これはたぶんユーモアなんだけど、どうじにそこはかとなくかなしい。なんでそんなことを言うんだろう
[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(4)