平坦な戦場で僕らが生き延びること/高田夙児氏の詩について/渡邉建志
ろう。友人は鷺をポキて折りたいのだろうか。ポキて折れそうなのはむしろ「僕」であり友人ではないのか?変わらない平坦な世界を細々と生き続ける僕らではないのか?
白く細かった鷺が水しぶきの中
静かに足を上げていた
「僕」の目の透徹。湿った、カメラのような。うん、彼はいつも透き通ったカメラを持っていて、僕らの見えないところで、とても自然に(ゝゝゝゝゝゝ)シャッターを切っている。あまりにも自然だから、たぶん本人も、自分がシャッターを切っているだなんて気がついていないんだと思う。気がつかないまま、彼は歩き続ける。
{引用= 自転車で走っていると、いつも
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