夜にとぶもの/プテラノドン
 
りも、暗がりも、
素っ裸で、睡っている、異国の、木々を…と消えやしない、が
何かと消えやすい、さっきも、今も、虫が鳴いている、と。
それとともに、鳴けない虫も潤っているわけで
つぼみのような言葉も、かくある如く閉じてはいるが
濡れた吐息で育まれている。方法としてそれは
空間において開かれるのだから、一日に何度か
花は枯れた。それから花びらを、種を、記憶を
カレンダーに植えつける。それが、反復でも、回帰でも、円還でも
同じじゃないといいつつも「止まらない。」もう、
そう、「止められない。」 

 3・2・1と呟けば、世界は、景色の、信号機は
 変わる。踏み出す歩幅は傾くはず
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