夜にとぶもの/プテラノドン
跡形もない道の上にやってくる、まっつぐな照明シグナル。
一体、幾つの尾根を越えてきたのか?数えもせずに―、
しんしんと、それは鏡のような無銘の星々から飛躍する。
彼方からの鋼鉄の遠吠えに、
おれのくぼんだ毛穴は刺激され、血が蒸気する。
それはアルコールのように不透明で
ゴッホの絵画のように空中でうごめいているし、
なんならそう―、沸騰しているわけだから
溶解して再構成された景色に、巻き込まれた誰かは
息苦しい思いもするのだが、だいたいにおいて
すぐに冷めるので、それに潰されるとか、それが隠すとかの
一歩手前で―、乾いてしまう。だからといって
消えたわけでもない街は、明かりも
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