五十音頭韻ポエムた〜と/佐々宝砂
 

ちかごとぶみを違へしに
近ごろ近し畜生道

塵の世に散るちよろづの
千草千種の塵あくた
散りとどまるは我ばかり


***

ちかごとぶみ(誓言文)
=神に対する宣誓の言葉。

ちなみ(因み)
=因縁、関係。結婚の約束。

ちしほ(千入)
=何度も染めること。




[つ]


つらつらと紡ぎます
つくりばなしの綴れ織り

梅雨入の露と
土壁つたう蔦と
つりがね草のつぼみと
月夜の艶をつかねて
つくりばなしの綴れ織り

つくねんとつくばうひとに
つれない爪に憑かれたひとに
綱渡りを続けるひとに

罪突きつけても

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