雨が止むのを待ってます/ベンジャミン
 
台風が近づいてくるという
天気予報通りに降りだした雨に
慌てて部屋の窓を閉めました

(淋しさというものは
 そんなささいなところに隠れていて)

窓の外から聞こえてくる雨音を
半歩遠ざけようとする
距離なんて
少しも変わっていないはずなのに


「雨が止むのを待ってます」


時間の向きに逆らおうとすれば
眠らない 眠れない ほんとうは 
眠りたい 眠らせて ほしいのに

(いつしか涙は悲しいからではなく
 悲しむための道具になってしまったから)

そういえばさっきより
雨脚が強くなったような気がするのも
きっと気のせいなのでしょう

自分の
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