不連続小説 『煙道 3』/クリ
、あまりの名前の長さゆえ、
(注 : 彼女の本名は音にして二千を優に超えたと言われるが、面倒くさくて誰も書き記していない)
当時冷戦状態にあった旧ン連との国境で自国軍に誰何(すいか)を求められたときに、名前の途中で射殺された。
この事件が元で彼女の存在が一躍クローズアップされることとなった。この短縮名はマスコミによる。
そして彼女の著書「大金玉」がベストセラーとなった。この書には「実践」が含まれていなかった。
どうすれば「大金玉」を実践できるかについての侃々諤々の議論が、ついには国内紛争へ発展した。
事態を重く見た当時の政府はこれの収拾に当たった。「大金玉」を握りつぶそうとしたのだ。
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