寓話 不可解な死 14/クリ
○世界最大の十尺玉の打ち上げ現場(夜)
章一が打ち上げ直前の点検をしている。
そこへ見回りにやってくる主催者側の徳三郎、
章一らとは地元の顔見知り。
徳三郎「おお、聞いてはいたけっども、でかぃなぁ。
源さんは?」
章一「いねぇ。いいから離れろって」
徳三郎「なんつったって源さんの最後の代物だかん
な」
章一「危ねぇから!!」
徳三郎「はいはい。しかし源さん、どこ行ったんだ
か」
そそくさと離れて行く徳三郎。章一は後を見
送り、しばらくしてから大筒を振り返る。
章一「源さん。やるよ」
ゆっくりと歩いて離れる章一。
○夜空
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(1)